医療コラム

放置厳禁!マレーシアの頭皮ケア

05.07.2026

放置厳禁!マレーシアの頭皮ケア

「最近フケが増えた」「頭がかゆい」「抜け毛が気になる」。マレーシアに来てから、こうした悩みを感じていませんか?実はそれ、単なる気のせいではなく、この国特有の環境が引き起こしている可能性が高いのです。

マレーシアは一年中蒸し暑く、非常に汗をかきやすい高温多湿な気候です。必然的に皮脂の分泌量が増え、頭皮には雑菌が繁殖しやすい絶好の条件が揃ってしまいます。過剰な皮脂は常在菌のバランスを崩し、フケやかゆみ、さらには強い炎症を伴う脂漏性皮膚炎を招く大きな要因となります。 また、生活習慣の変化も見逃せません。仕事や育児による睡眠不足やストレスは自律神経を乱し、皮脂分泌を加速させて頭皮環境を悪化させます。油分の多い食事や加工食品の摂り過ぎも皮膚の健康に直結するため、注意が必要です。さらに意外な盲点が、強過ぎる冷房です。激しい寒暖差により血流が悪くなると、髪を育てる土台である頭皮に十分な栄養が届かず、抜け毛を誘発することがあります。

対策の基本は極めてシンプルです。まずは頭皮を清潔に保ち、必要以上に洗い過ぎないこと。洗髪は1日1回、刺激の少ないアミノ酸系シャンプーで優しく洗います。洗髪後は放置せず、ドライヤーですぐに乾かすことが鉄則です。食事では、髪の主成分となるたんぱく質や、代謝を助けるビタミンB群、亜鉛を意識的に摂取すると、内側からの改善に役立ちます。

もし、かゆみやフケが2週間以上続く、頭皮に赤みや痛みがある、急に抜け毛が増えたと感じる場合は要注意です。放置して重症化させる前に、早めに医療機関へ相談しましょう。正しいセルフケアと専門医によるサポートを上手に組み合わせ、健やかな頭皮で快適なマレーシア生活を送りましょう。


著者紹介

ビビアン医師/Dr. Vivien

ビビアン医師/Dr. Vivien

Medical Director/Family Medicine Specialist (家庭医療専門医)

モスクワにて医学部を修了後、マレーシア・ペナンの総合病院で臨床経験を積む。その後、ペラ州バトゥ・カジャ病院やセランゴール州のクリニックにて常勤医師として勤務。2018年よりひばりクリニックに勤務し、現在はメディカルダイレクターとして地域医療に従事している。小児科および心療内科に関心が高く、患者さま一人ひとりに寄り添った診療を大切にしている。