医療コラム
しあわせのハグ
30.08.2026

ハグをすると幸せな気持ちになったことはありませんか?ハグは愛情表現の一つというイメージがありますが、実は心と体の健康にも良い影響をもたらすことが分かっています。
ハグをすることで、神経伝達物質の一種「βエンドルフィン」や「オキシトシン」などのホルモンの分泌が促進されます。βエンドルフィンと呼ばれる脳内物質は、幸福ホルモンや脳内麻薬と呼ばれ、気分が高揚したり幸福感が得られます。オキシトシンについては脳や心を癒しストレスを緩和させる効果があり、分泌されると優しい気持ちや幸せな気持ちになるため愛情ホルモンや幸せホルモンと呼ばれます。
ただし、嫌いな人や苦手な人とのハグは効果が無く、むしろ逆効果なので注意が必要です。βエンドルフィンやオキシトシンといったホルモンは、好きな人や気持ちがこもっている相手とハグをする場合にのみ分泌されます。
では、効果的なハグのポイントはあるのでしょうか?大切なのは、優しさや思いやりの気持ちを込めて触れ合うことです。30秒ほどのハグが効果的ともいわれていますが、慣れていない場合は、肩をもんだり、手をつないだりといった軽いスキンシップから始めるのもよいでしょう。
また、ハグと言っても親子間や恋人で行うハグなどさまざまですが、ハグを行う相手がいない場合はどうすれば良いのでしょうか?実はそういった場合もできることがあります!例えば、お気に入りのぬいぐるみを抱きしめたり、セルフハグでも同様の効果が期待できます。セルフハグのやり方はとても簡単です。両腕で自分の肩や胸を包み込むように抱きしめ、「いつもありがとう」「頑張ってるね」など、その時自分にかけてあげたい言葉をチョイスしましょう。
健康づくりは食事や運動だけではありません。今日の一度のハグが、心と体を元気にする第一歩になるかもしれません。日々の生活に、温かな触れ合いを取り入れてみてはいかがでしょうか。
著者紹介

ビビアン医師/Dr. Vivien
Medical Director/Family Medicine Specialist (家庭医療専門医)
モスクワにて医学部を修了後、マレーシア・ペナンの総合病院で臨床経験を積む。その後、ペラ州バトゥ・カジャ病院やセランゴール州のクリニックにて常勤医師として勤務。2018年よりひばりクリニックに勤務し、現在はメディカルダイレクターとして地域医療に従事している。小児科および心療内科に関心が高く、患者さま一人ひとりに寄り添った診療を大切にしている。