医療コラム
ドライアイ
20.09.2026

マレーシアではドライアイを訴える方が少なくありません。屋外は湿度が高くても、オフィスビルの中は1日中エアコンをつけているため、かなり湿度が下がっています。その中でパソコンやスマホを使用したり、読書などをしたりしていると、まばたきの回数が少なくなり、目を開けている時間が多くなり、涙が蒸発し、ドライアイを引き起こします。また、以前より在宅ワークやWEBミーティングの頻度が増えたことによって、目の疲労度が高くなっているという要因もあると考えられます。
ドライアイは名前の通り、目の乾燥が代表的な症状です。まばたきには涙を目の表面に均一に広げるワイパーのような役割があり、まばたきの回数が少なくなると、必然的にドライアイになりやすいのです。まばたきの回数は会話をしている時などリラックスしている状態で、1分間に16回程度、パソコンなどの画面を見ている状態では6回程度まで減少するため、涙の蒸発を助長してしまいます。
ドライアイにもさまざまな病態があります。例えば、涙というと水分のイメージがありますが、実は涙は水・油・粘液の3つの層からできています。涙の蒸発を防ぐ役割がある油層の形成が不十分でドライアイになっている場合は、油分を追加するのがドライアイの改善につながるのであって、そこに水分だけを補充していても、十分な改善が得られないこともあります。
ドライアイを改善する方法としては、人工涙液などの目薬が効果的ですが、まぶたにあるマイボーム腺からの油分の分泌を促すために、1日数回ホットタオルやシャワー、ホットアイマスクを用いてまぶたを温めるなども有効です。また、作業中は意識的にまばたきを増やし、時々遠くを見るなどして目を休ませましょう。
著者紹介

ビビアン医師/Dr. Vivien
Medical Director/Family Medicine Specialist (家庭医療専門医)
モスクワにて医学部を修了後、マレーシア・ペナンの総合病院で臨床経験を積む。その後、ペラ州バトゥ・カジャ病院やセランゴール州のクリニックにて常勤医師として勤務。2018年よりひばりクリニックに勤務し、現在はメディカルダイレクターとして地域医療に従事している。小児科および心療内科に関心が高く、患者さま一人ひとりに寄り添った診療を大切にしている。