医療コラム

10月は「乳がん月間」

11.10.2026

「梅干しの種」「ぎんなん」「ビー玉」。この3つをイメージする際にほとんどの方が同じくらいの大きさをイメージしていると思います。これが、自己検診で見つけられる可能性のある数少ないがんの特徴です。もうお分かりの方も多いでしょう。そう、乳がんです。

10月は「乳がん月間」として、乳がんについて知ってもらい、検診の受診や早期発見を呼びかける活動が世界各地で行われる時期です。ピンク色のリボンを使うことから、「ピンクリボン月間」とも呼ばれます。乳がんは、早期に発見できると治療の選択肢が広がります。10月は単に「乳がんについて知る月」ではなく、自分や家族の健康について考えるきっかけでもあります。

乳がんの多くは、乳房腫瘤(しこり)が主な症状の一つとして現れます。「表面がボコボコしている」「硬い」「境目がはっきりしていない」という特徴もあります。しこりができる場所は、乳房の外側上方部が45~50%というデータもあります。近年、著名人の中でも乳がんの手術を受けた方が少なくありません。それほど身近にある病気なのです。日本人女性が生涯のうちに乳がんと診断される確率は11.8%で、約8人に1人とされています。30歳代後半から発症する人が増え、40歳以上では特に多いとされています。また、女性に比べるとかなり少ないものの、男性にも乳腺があるため、男性も乳がんになることがあります。

乳がんは、早期発見や治療法の進歩により、近年では生存率が高くなってきています。自己検診で変化に気づくことができる数少ないがんの一つだからこそ、日常生活の中で自分の乳房の状態を意識し、変化に気づいたら医療機関を受診することが大切です。また、自己検診だけでは見つかりにくい場合もあるため、定期的に検診を受けることをおすすめいたします。ちなみに、40歳からは2年に1回のマンモグラフィが推奨されています。


著者紹介

ビビアン医師/Dr. Vivien

ビビアン医師/Dr. Vivien

Medical Director/Family Medicine Specialist (家庭医療専門医)

モスクワにて医学部を修了後、マレーシア・ペナンの総合病院で臨床経験を積む。その後、ペラ州バトゥ・カジャ病院やセランゴール州のクリニックにて常勤医師として勤務。2018年よりひばりクリニックに勤務し、現在はメディカルダイレクターとして地域医療に従事している。小児科および心療内科に関心が高く、患者さま一人ひとりに寄り添った診療を大切にしている。