マレーシアで気をつけたい、デング熱とは?よくある症状や対処法を解説
11.11.2025 | コラム

マレーシアで年中感染リスクのあるデング熱。
日本ではあまり馴染みのない病気ですが、マレーシアでは雨季・乾季を問わず発生しており、都市部でも感染するリスクがあります。
今回は、マレーシアに住み始めたばかりの方に向けて、デング熱の基本知識と予防のポイントを分かりやすく解説します。
マレーシアで年中流行するデング熱とは?

デング熱は「デングウイルス」に感染した蚊(ヤブ蚊類)に刺されることで発症します。
人から人へは直接うつらず、蚊を介して広がります。
気温と湿度の高い熱帯の国で多く見られ、マレーシアもその1つです。
主に雨季(5〜10月)に発生件数が増える傾向がありますが、気温と湿度が高いため年間を通して感染のリスクがあるとされています。
発症すると高熱や全身の痛みを伴うことが多く、重症化すると「デング出血熱」と呼ばれる危険な状態に進行する場合もあります。
デング熱かも?と思ったら確認したい、デング熱によくある症状

デング熱は感染後、3〜7日ほどの潜伏期間を経て発症します。主な症状は以下の通りです。
38〜40℃を超える高熱
強い頭痛、特に目の奥の痛み
筋肉痛・関節痛・全身のだるさ
発疹(発熱から数日後に現れることも)
食欲不振、吐き気
風邪やインフルエンザに似ているため見分けがつきにくいですが、市販の解熱鎮痛剤(特にアスピリンやイブプロフェン)を自己判断で服用しないよう注意が必要です。
上記のお薬は出血リスクを高める恐れがあります。デング熱の疑いがある際に解熱剤を使用する場合は、アセトアミノフェン(別名パラセタモール)の成分のものが安心です。
疑わしい場合は自己判断せず、早めに医療機関を受診しましょう。
デング熱の意外な知識!知っておきたいこと

・感染した蚊は、特に朝方と夕方に活発に活動します。
起きている間に刺されるケースが多いため、日中の外出時も対策が必要です。
・感染者数は住宅地や都市部でも多く報告されています。
蚊は人家の近くにある水たまり(花瓶、バケツ、排水溝など)に卵を産みます。清潔そうに見える場所でも注意が必要です。
・ヤブ蚊は黒などの暗い色を好みます。ヤブ蚊が活発な時間帯は、暗い色の服の着用を避けましょう。
・デング熱は一度かかっても再感染のリスクがあります。
デングウイルスには4種類の型があり、異なる型に再び感染すると重症化することがあります。
デング熱は予防が大事!デング熱の対策方法

デング熱には治療薬がありません。そのため、蚊に刺されないようにするなどの予防が非常に重要です。
虫よけスプレーや蚊取り線香を活用する
長袖・長ズボンを着用する
窓やドアに網戸を設置し、就寝時は蚊帳を使う
家の周囲の水たまりをこまめにチェックして排水する
花瓶やバケツの水はこまめに取り替える
また2024年に、デング熱ワクチン「Qdenga」がマレーシアで認可され接種できるようになりました!
ひばりクリニック マレーシア各院でもQdengaを取り扱っております。
ご希望の方は最寄りのひばりクリニックへお問い合わせください。
モントキアラ本院 | KLCC(IMC)院 | チッタモール院 | ペナン院
小さな工夫の積み重ねが、デング熱から身を守る大切な第一歩です。
マレーシアでの生活を安心して過ごすためにも、日常の中でできる対策を習慣にしましょう。