医療コラム
用法・用量を守りましょう!
04.10.2026

薬は正しく使えば症状の改善に役立つ一方、使い方を間違えると思わぬ副作用につながることがあります。
例えば、湿布薬。ドラッグストアなどで処方箋なしで購入できるものもあり、手軽に使える便利な薬です。しかし、湿布薬も薬の一種。パッケージには、使用する回数や時間などの用法・用量が記載されています。薬の効果は目に見えませんが、湿布薬の成分が皮膚から吸収され、全身に影響することがあります。そのため、必要以上に貼ったり、決められた時間を超えて長時間貼り続けたりするのは避けましょう。
そして、飲み薬にも「いつ飲むか」という決まりがあります。「食前」「食後」「食間」「就寝前」には、それぞれ意味があります。まず、「食前」とは、一般的に食事の30分前を指します。胃の調子を整える食欲増進薬や、食べた後の吐き気を抑える薬、糖尿病の際に血糖値を下げるための薬は食前の服用に設定されています。次に、「食後」とは、一般的に食事の後30分以内を指します。空腹時に服用すると胃の粘膜を荒らす恐れのある薬や、効率よく吸収させたい咳や鼻水の薬などに設定されています。そして、「食間」とは、食事と食事の間という意味で、「食事中」という意味ではありません。食前と同様、胃の中に食べ物がない状態で服用することを目的とした薬などに設定されています。服用のタイミングとしては、食事の2~3時間後が目安となります。最後に、「就寝前」とは、寝る前に服用することを指します。寝ている間に効果を発揮する薬や睡眠を改善する薬、飲むと眠くなる薬などに設定されています。
注意したいのが、薬の飲み忘れです。「飲み忘れたから、次は2回分飲もう」というのは危険です。飲み忘れた場合の対応は薬によって異なるため、自己判断で2回分をまとめて飲まず、医師や薬剤師に確認しましょう。
著者紹介

ビビアン医師/Dr. Vivien
Medical Director/Family Medicine Specialist (家庭医療専門医)
モスクワにて医学部を修了後、マレーシア・ペナンの総合病院で臨床経験を積む。その後、ペラ州バトゥ・カジャ病院やセランゴール州のクリニックにて常勤医師として勤務。2018年よりひばりクリニックに勤務し、現在はメディカルダイレクターとして地域医療に従事している。小児科および心療内科に関心が高く、患者さま一人ひとりに寄り添った診療を大切にしている。